メタ認知研究 · 文献横断レポート

「できた気がする」は何点ぶんズレるのか

メタ認知の校正研究を使い、予想点と実際の点数の差を学習記録で扱う方法を考える。
校正の3値
予想できると思った度合い
実績実際の正答・得点
差過信・過小評価

問い:自信は成績予測として使えるのか

メタ認知研究でいう校正とは、学習者の見込みと実際の成績の対応である。校正を改善する学習方略介入のメタ分析は、改善可能性を示す一方、対象や測定法で効果が変わる。

自信が高いこと自体を良い状態とみなさず、予想と結果の差を観察対象にする。

この節の参照文献:[1] [2] [3] [4]

方法:予想点を通知の代わりにしない

テスト前の予想、解答直後の確信、採点後の結果は別の時点の情報である。記録ではどの時点の判断かを残さなければ、後から差の理由を読めない。

フィードバック研究と組み合わせると、差は性格診断ではなく、次にどの問題形式を練習するかを考える材料になる。

この節の参照文献:[1] [2] [3] [4]

結論:過信も過小評価も、観察から始める

研究は校正が固定された才能ではなく、学習方略と関係する可能性を示す。だから点数を責める材料ではなく、予測の精度を育てる記録として扱う。

個人の確信度から能力を診断することはしない。反復した自己記録に限って、本人が傾向を読むために使う。

この節の参照文献:[1] [2] [3] [4]

参考文献

APA第7版形式。本文中の角括弧の番号は、この一覧の文献番号に対応します。直接引用は行わず、研究の方法・結果・限界を要約しています。

  1. Wisniewski, B., Zierer, K., & Hattie, J. (2020). The power of feedback revisited: A meta-analysis of educational feedback research. Frontiers in Psychology, 10, 3087. https://doi.org/10.3389/fpsyg.2019.03087
  2. Yang, C., Luo, L., Vadillo, M. A., Yu, R., & Shanks, D. R. (2021). Testing (quizzing) boosts classroom learning: A systematic and meta-analytic review. Psychological Bulletin, 147(4), 399–435. https://doi.org/10.1037/bul0000309
  3. Phelps, R. P. (2019). Test frequency, stakes, and feedback in student achievement: A meta-analysis. Evaluation Review, 43(3–4), 111–151. https://doi.org/10.1177/0193841X19865628
  4. Gutierrez de Blume, A. P. (2022). Calibrating calibration: A meta-analysis of learning strategy instruction interventions to improve metacognitive monitoring accuracy. Journal of Educational Psychology, 114(4), 681–700. https://doi.org/10.1037/edu0000674